2018/01/29

 昨年の1116日~20日カンボジア20名の学生の受け入れに続き、沖縄空手案内センターは米国大学生15名を受け入れ、県内で三日間の空手プログラムを企画・実施した。

 「カケハシプロジェクト」と題するこの事業は、外務省が主催したもので、一般財団法人日本国際協力センター(JICE)九州支所が実施。

 来沖した参加者は、ワシントン、アラスカ、カリフォルニア、マサチューセッツ等米国各地15の大学や教育機関の学生で、松濤館、糸東流、和道流、米拳法空手、剛柔流、劉衛流、小林拳法、小林流の空手を学んでいる。参加者には、USナショナルチームのメンバーBrian IrrCesar Colungaの選手らもいました。

 平均年齢22歳の皆さんは初日の1月18日に沖縄空手会館を訪れ、案内センターの上原邦男氏による沖縄空手の講話を聞いた後、同会館で行われた演武会を見学した。

 沖縄伝統空手の真髄を学ぶ目的で、二日目の19日の午前には、沖縄剛柔流空手道協会の村松真孝、高良正剛、平田清栄の諸先生による剛柔流の講習会を受け、那覇手独特の鍛錬法や普及型IIである撃砕第一を研究し学んだ。

 

 食事と会館の資料室の視察を終えて、守武館上間空手道場の上間建先生による首里手のセミナーが開かれた。那覇手との違いの説明を受けて、鍛錬型のナイハンチ、二人稽古と普及型Iを習った。

 

 両普及型は1941年(昭和16年)、空手の普及発展のために、当時の早川元県知事の委嘱を受けた長嶺将真と宮城長順両先生により考案されたもの。普及型Ⅰは首里手の基本技、普及型Ⅱは那覇手・剛柔流の基本的な技を組み合わせたものとなっている。

 今回の企画では、地元の大学生空手家との交流稽古も予定されていたため、三日目の20日には、沖縄大学のキャンパスを会場に、同大学及び沖縄国際大学の空手部との稽古会が行われた。2時間余りにわたり、池宮城拓と下地英作両氏の指導の下、皆さんは楽しく汗を流し交流を深めた。

 

 沖縄本島南部で民泊も体験した米国の皆さんは、22日東京に戻り、全日本空手道連盟の講義を受けた後、帰国した。