沖縄空手振興ビジョンの現状
2019.05.16

 2016年4月の設置以降、沖縄県空手振興課は、様々な事業や重要な作業を担ってきました。

 2016年度には、実態調査を実施し、門下生の確保、後継者の不足、海外から来訪する空手愛好家への対応、「空手発祥の地・沖縄」の認知度の低さ、空手専業者の少なさなどの課題を明確に示した。

 その後、沖縄が世界に誇る伝統文化である空手の保存・継承・発展を図る取り組みを戦略的に行うために、県、空手関係団体、経済界等の様々な分野が一体となって、20年後のめざすべき将来像を描いた「沖縄空手振興ビジョン(概要版 / 本編)」を2018 年3月に策定しました。

 この振興ビジョンで示すめざすべき将来像の実現に向けた具体的な工程等となる「沖縄空手振興ビジョンロードマップ(概要版 / 本編)」は2019年3月にとりまとめられました。沖縄県は、本ロードマップに基づき、関係機関が密な連携を図り認識を共有しながら、各種施策を計画的かつ能率的に推進してまいります。

「第一回古武道発表会(1961年)」特集プロジェクト
2019.05.14

 

 1961年11月26日、沖縄古武道協会(当時比嘉清徳会長)は、文化財保護委員会、琉球新報社、沖縄タイムス社の後援で「第一回古武道発表会」を開いた。その際、11月15日から26日まで、沖縄タイムスは「古武道」という連載を掲載し、18名の武道家が紹介されました。

 九つの記事で紹介された方々には、喜納昌盛、中村茂、兼島信助、知念正美、祖堅方範、石川逢英、比嘉清徳、喜屋武真栄、兼島信栄、仲井間憲孝などの当時の大家です。

 沖縄タイムスの許諾を得て、沖縄空手にとって財産であるこの連載と関連資料を紹介いたします。 

 内容は下記の通りです。 

 

  1. 【沖縄タイムス】1961119日 「古武術を復活 古武道協会 26日初の発表会」
  2. 【沖縄タイムス】1961年1115日 古武道① 喜納昌盛(サイ)、新城平三郎(空手術)
  3. 【沖縄タイムス】1961年1116日 古武道② 伊礼松太郎(鎖鎌)、中村平三郎(チソーチン)
  4. 【沖縄タイムス】1961年1117日 古武道③ 中村茂(ニセシ)、比嘉勇助(テンベー)
  5. 【沖縄タイムス】1961年1121日 古武道④ 兼島信助(ドーチン)、知念正美(佐久川のコン)
  6. 【沖縄タイムス】1961年11月22日 古武道⑤ 祖堅方範(鎖鎌)、城間大盛(大屯棒)
  7. 【沖縄タイムス】1961年1123日 古武道⑥ 野原蒲一(四方切り)、高良茂(氣合術)
  8. 【沖縄タイムス】1961年1124日 古武道⑦ 石川逢英(ヌンチャク)、比嘉清徳(宋氏のこん)
  9. 【沖縄タイムス】1961年1125日 古武道⑧ 喜屋武真栄(サイ)、兼島信栄(ナイハンチ)
  10. 【沖縄タイムス】1961年1126日 古武道⑨ 仲井間憲孝(二丁ガマ)、内間安勇(ナイハンチ)
  11. 【沖縄タイムス】19611127日 「80翁も〝エイヤッ! 超満員の古武道発表会」
  12. 【琉球新報記事】19611127日 「一挙一動に感銘 20年来の悲願 古武道、発表会開く」

 

註釈:

① 沖縄タイムスの連載の一部の記事の英訳は、沖縄伝統空手総合案内ビューローのウエブサイトで掲載されたことがあります。この団体の了解を得て英訳を再利用しています。

② 名前の表記には一部、読み方に誤りがある可能性がありますのでご了承下さい。記事について、お気づきの点がありましたら、ご連絡をお願いします。

振興会の総会の開催
2019.04.30

 

 沖縄県知事玉城デニー知事(写真左)のもとで、沖縄伝統空手道振興会の総会が4月27日(土)パシフィックホテルで開催された。新理事長には、現職北中城村長の新垣邦男氏が就任された(左の写真)。なお、前理事長の喜友名朝孝氏は相談役に就任。

 

オーストライラ士官候補生団が沖縄空手を体験
2019.04.19

 

 案内センターは、新年度初の空手体験プログラムを実施した。

 4月中、沖縄戦について研修を受けるためオーストラリア国防大学の士官候補生13名が訪沖した。滞在中、沖縄の文化、特に沖縄空手の体験を希望していたので当センターに相談があった。

 4月14日に、ロス・キェブル中佐とリンドセイ・アダムス少佐を先頭に士官候補生団が沖縄空手会館を訪れ、空手着に着替え、鍛錬室に向かった。

 今回指導をお願いしたのは、上地流空手道拳優会範士9段の新城清秀先生、新城成博先生、松崎賀充先生ら8名の皆さん。

 士官候補生の皆さんは、90分余り上地流の特徴を学んだ:基本中の基本である型「三戦」、基本技の反復練習、分解、小手鍛え足鍛え。

 最後は、拳優会のメンバーより演武が行われた。滞在中のオーストラリア出身、7段デニス・ブレット先生、新城成博の諸先生が型、比嘉進と国吉洋一郎の両先生が約束組手を披露した。

 未経験者であったオーストラリアの生徒の皆さんは、真剣に沖縄空手を体験し、「全員とても楽しく体験ができました。みんな深く感謝しています」とキェブル中佐はコメントした。

 

 

今回のプロジェクトは、嘉手納空軍基地で歴史担当を務めるイバン・ムクセン氏の協力があってできたものです。お礼申し上げます。

ハーリーの季節が今年もやってくる
2019.04.12

 

 那覇の三大祭りである「辻じゅり馬祭り」、「那覇ハーリー」と「那覇大綱挽」。

 3月末の「辻じゅり馬祭り」は、琉球独特の歌謡や踊り、料理などでお客をもてなす「花ぬ島」とも呼ばれた辻遊廓の豊年祈願と商売繁盛の祈願祭です。

 ハーリーは、豊魚祈願と安全祈願を目的とした海神祭の一環と一般的に知られているのですが、本来の『ハーリー』とは、五穀豊穰と民安を祈願するという目的のもと、始められたと伝わっております。

 綱引きは、地方の農村行事としての稲作のための雨乞いや五穀豊穣の御願綱として催されます。それに対して大綱挽は、町方(都市)の綱として、交易都市那覇を象徴する行事として開催されます。

 5月3日~5日の那覇ハーリーの開催の前に、ハーリー由来まつりも沖縄空手会館がある豊見城城址公園内の豊見瀬御嶽で行われます。その際に、空手の演武も行われますので、是非、ハーリー由来祭りと那覇ハーリーにご参加ください。

 

 ハーリー由来について、豊見城爬竜協会が発行する資料をPDFで紹介します。

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