新連載の紹介
2020.08.20

 

 過去、柳原滋雄著「沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流」を紹介しました。

 柳原氏は、新たな空手関連連載を開始した。その名は「長嶺将真物語~沖縄空手の興亡~」。731日から全12話の予定で始まったこのシリーズでは、すでに3話が掲載されています。

 WEB第三文明:https://www.d3b.jp/npvolumn/10642

 

注意:連載及びウェブサイトに述べられる意見等はあくまで著者の意見であり、案内センターの意見ではありません。

第1回沖縄空手少年少女世界大会の開催
2020.08.13

 沖縄県は、「第1回沖縄空手少年少女世界大会」の開催に向けて準備を始めました。詳細などはこれから発表されますが、現時点で分かる情報をお知らせいたします。

 

  大  会  名:第1回沖縄空手少年少女世界大会

  主  催:第1回沖縄空手少年少女世界大会実行委員会、沖縄県、

       沖縄伝統空手道振興会

  後  援:国関係機関、県内市町村、県内マスコミ各社等(予定)

  実施期間:20213年8月11日(水)~18日(水)(予備日を含む8日間)

  会  場:沖縄県立武道館、沖縄空手会館

 

※新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、実施内容の変更、中止・延期になる場合もございます。ご了承ください。

 

儀間真謹著「継続は力なり」
2020.07.31

 19225月、船越義珍先生は文部省主催「第一回運動体育展覧会」において琉球唐手術を紹介した。その後、柔道の総本山講道館で公開演武が行われた。その時、沖縄県立師範学校を卒業して東京商科大学(現一橋大学)に進学していた儀間真謹氏(18961989)が助手を努めた。  

 儀間氏は、師範学校で糸洲安恒や屋部憲通の諸先生に師事した。以後、空手の普及に努められ、現在、儀間派松濤館流空手道として儀間先生の空手が継承されています。

 下記、儀間先生が執筆した記事「継続は力なり」を紹介します。

 なお、2011年923日、「儀閒先生23回忌と樋口師範の古希のお祝い」というパーティが開催された。その時の沖縄県指定無形文化財保持者の東恩納盛男先生の挨拶文の中で、儀間先生の人なりが紹介された。下記に挨拶全文を掲載します

 

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「継続は力なり」

 

全空連相談役

八十一翁

儀間真謹

 

 (緒言)私の生れた処は、沖縄首里金城町で、谷底見たような、何処へ出るにも石畳の崎嶇羊腸たる坂道で、幼い頃、素足で駈け昇り降りしたので、脚が丈夫になった。また赤貧洗うが如き家のため粗衣粗食、上級学校に進む時も無学資、アルバイト等した。その上、父五十七歳、母四十六歳の老の子で体が弱いので、健康第一と十五の時、空手、静座法に専念、一方スマイルスの西国立志伝や修養本を繙読して、丹そ偉人傑士は貧の蒸溜器を通過したものと、大いに発憤した。

 次に、空手新聞社からのご依頼により私の拙い体験から、前途有望の後進のために、老婆心から、空手について一言―

 「正しい拳は正しい心から」-そもそも空手道の目的は、心身の鍛錬にある。つまり空手道を通じて人格完成に心掛けることで、昔、沖縄では空手の達人を武士といった。人格者即ち君子の謂である。

さて、技術は鍛えれば、ある点に達しられるが、精神的の面は、終生到達点がない。四六時中猛鍛、苦鍛、禅と同じで常住坐臥空手に精通することで、拳禅一致という所以である。

 また、よく稽古せよというが、稽古とは古(いにしえ)を稽(かんがえる)ということで、「温故知新」という言葉通り昔の拳聖の苦心惨胆、編み立した形をみっちり学び(学びは真似ること)反復練習し、それをもとにして生々発展して行くこと。そして三日坊主でなく努力、努力、生涯続けること―「継続は力なり」といわれている。

 老兵は消えてゆく。春秋に富む若人よ我々老人を飛び越えて猛進されんことを熱望して擱筆する。終りに愚作一つ。

 人多き人の鑑(鏡)にならばやと

 磨け若人 空手魂

 

(筆者は東京都空手道連盟顧問、渋谷区空手道連盟会長)

 

空手新聞 第98

「展望車」コーナー

発行所:空手新聞社

発行日:昭和52820

 

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<<東恩納先生のメッセージ>>

儀閒 真謹先生

 樋口邦夫師範の御手紙儀間先生の二十三回忌法要と拝見し、四十年前の代々木修練会道場時代を 思い出してきました。儀間先生がお亡くなりになってから早や二十三年前だと知り、時のたつのが 早く感じました。
 儀間先生は武道家であり、教育者でもありました。先生は文武両道を会得された武人であったとい えます。儀間先生は空手を日本に普及された功績は大きいと思います。
 船越義珍先生と共に、嘉納治五郎先生のお招きで柔道の大本山講道館で空手の型を演武披露され、 空手の普及発展のきっかけをつくったこと(尽力)は大きいです。
 私が儀間先生にはじめておあいしたのは一九六〇年時代で、代々木修練会、長崎飯店の二階の宴会 場であったかと思います。その後新垣先生の依頼で週三回(火・木・土)代々木修練会道場で指導さ れたと思います。
 儀間先生の代理として樋口邦夫師範が助手として指導されていたと思います。儀間先生は教育界を退職 し、鹿島建設に勤務され、同建設会社の空手道部を指導された。東京の日本武道館での全日本空手道選 手権大会に於いて樋口師範を相手に模範演武を拝見したことがあります。投げ技が見事な演武で未だに 脳裏に浮かんでいます。普段の儀間先生は穏やかな物静かな人物だといえます。
 儀間先生は沖縄空手の歴史、とくに人物に詳しく、人名・年月日詳細に語られたことに感銘を受けた ことがあります。儀間先生から私は棒の型を教わったことがあります。儀間先生は船越義珍先生の三男 義豪先生からの伝授だということで教わりました。とくに印象に残ったのは、棒の突き方が非常に力強 く迫力があったことは未だに忘れません。
 道場訓も儀間先生のおしえでした。代々木修練会道場で稽古された門人全員流派関係なく儀間先生の徳 にふれていますので、皆んなの心の中に儀間先生は生きております。私自身はせんせいのご恩を一生の 宝として心にきざみ精進したいと思います。
 儀間派松濤館流は樋口邦夫という立派な武道家が継承されています。継承された樋口邦夫師範には心から 敬意を表します。儀間先生には心からなる感謝を祈り捧げます。
 合 掌

国際沖縄剛柔流空手道連盟
主席師範 東恩納盛男 拝

参考資料:儀間派儀間派国際空手道連盟のウェブサイト

心に残る空手の重鎮の言葉
2020.07.13

 

 空手と言えば沖縄!沖縄と言えば空手と我々が自負し自他共に容認されてきた空手が今やその形を変え趣をこらしてスポーツ空手として雨後の苟のように世界各国の隅々に至るまで空手道場が乱立し、新聞や雑誌に小説に或は映画にテレビによって宣伝されている今日この頃でございます。

 例えば今から四年前に東京の武道館で第一回世界空手道選手権大会が開催されましたが、世界三八ヶ国から選手が集いバトン演奏の中に手に手に各国の国旗を掲げて整列した雄壮は世界オリンピック大会の一部を想像させるに充分でありました。一昨年は同じ大会をアメリカのニューヨークで今年はフランスのパリで開催される予定になっております。そこで空手の本場本場と口にしている沖縄の空手は今のままで良いのであろうかと私達連盟の幹部は流派長会議や理事会で度々議題にして研究し続けている現状であります。

 然し乍ら武とは書いて字の通り弋を止めるものであり身を護り体を鍛り世の為人の為に役立つよう教訓を受けてきた空手でありますので飽迄も「奥妙在錬心」標語に掲げ「古きを尋ねて新しきを知る」の言葉通りもっともっと深く根強よくその真随を探究し、我等祖先の残された遺産を今後共保持してゆく為に一層の努力をおしまない者であります。単に実戦は誰が強いとか、力量は誰があるとか、演武は誰がよいとかは未だ未だ次の問題であると思っております。本日の大会はそう云う意味から若きは小学一年生から老いては七十余才の方々まで一生懸命演武を致す所存でございます。中には日浅く皆様が微苦笑される節も多々あろうかと存じますが私達の意のある処を吸みとり下さいまして最後までご観覧あらんことをお願い致します。

 

 1974421

 第7回空手道・古武術演武大会

 主催:全沖縄空手道連盟

 全沖縄空手道連盟会長 八木明徳

 会長祝辞からの抜粋

首里城復興祈念空手演武
2020.07.06

 

 小林流守武館(所在地:首里鳥堀町、館長:上間建先生)では、王朝祭りへの参加や、昨年113日に首里城焼失直後、「日ごろ鍛錬を行っている子供たちの空手を通じて首里城の復興と沖縄県民を激励したい」という強い思いを受け、首里地区の他の道場との合同で、崎山公園にて、流派を超えた奉納演武を開催しました。

 昨年の演武会では、崎山町青年会と共同で旗頭との共演を行い、周辺地区の住民並びに観光客、報道機関向けに首里城再建を積極的に宣伝致しました。

 今回の演武活動は、空手の演武を行うことにより、沖縄県民のアイデンティティの一つである「首里城と空手」を県民にアピールし、「子供たちの強い復興の意思」を奨励し、そして彼らが「未来へ羽ばたく想い」をアピールするために行うものです。

 712日(日)11001200、主旨に賛同する空手道場や空手家などで、第一回の演武会を首里城公園内の案内所(首里杜館)で実施します。

 その後、毎月第二日曜日(日程は別途調整)に演武を実施します。以後、毎月第二日曜日に演武並びに募金活動を行う予定です。演武への参加はご自由です。

 

 詳細は下記の通りです。 

  日  時:毎月第二日曜日 (雨天の場合は第三日曜日の予定)

  時  期:首里城完成まで

  場  所:首里城公園内

  参加団体:主旨に賛同する空手家/空手道場/首里地区子ども会など、

       一開催当たり35道場予定、計20名~50名程度

  時  間:午前1030から1230まで

スケジュール:

       ①1030から1100:諸準備

       ②1100から1200:空手演武や子ども会エイサーなど

       ③1200から1230:片付け撤収 

  主  催:首里城復興祈念空手道場有志の会

  責 任 者:小林流守武館

  問い合わせ:小林流守武館 広報担当 長谷川 TEL:080-6660-7861