史跡名

フェーレ岩

説明

真栄田岬から南東方向に多幸山という名高い丘陵がある。山中を通る国頭方西海道の脇にある琉球石灰岩の巨岩はフェーレー(追い剥ぎ)が出没したことで有名な場所だ。泥棒達は岩の上から、旅人の持ち物を鈎がついた棒で持ち上げて奪い取ったと言う。山道のこの場所は最も厳しい難所のひとつだったらしい。
ある日、恩納村に住み着いた松茂良興作が旅の途中この岩の下を通りかかった際、従者の持ち物を引っ掛けようとフェーレーの棒が岩の上から延びてきた。事前に察知していた松茂良は、すかさず賊の棒を掴むと、持ち前の強力で引きずりおろしてしまった。なお、カマをもって襲いかかる賊を、捕捉の術で取り押さえたと古老たちは語る。

関連流派

松林流、少林流、少林寺流、剛白流、泊手の流れを汲むくむ流会派

場所

南から6号線に走り真栄田岬に向かう。岬入り口前に右手に真栄田公民館に入る道に右折し、多幸山に登る。フェーレーは旧道沿いに位置する。