2018/11/15

 現在116日〜11日、スペイン・マドリードにおいて、WKFの第24回世界空手道選手権大会が開催された。日本を代表する沖縄県出身の喜友名諒、金城新、上村拓也(沖縄劉衛流空手・古武道龍鳳会)は団体形で2連覇、喜友名選手は個人形で3連覇を果たし。

 同時に、「第3回世界障がい者空手道選手権大会」も開催されました。日本から2選手が出場しました:視覚障がいの部の大庭康資(おおば・やすし)と知的障がいの部の今在家翔太(いまざいけ・しょうた)。

 実は今在家選手は、1027日に沖縄空手会館で開催された「障がい者空手道親善サミット」にも参加しました。この事業は主に、沖縄県障害スポーツ協会、兵庫県障害者空手道部会・空手道播磨、沖縄空手案内センターの主催で行われました。

 

 

 太平洋戦争未期に沖縄県最後の官選知事として赴任し、厳しい戦火の中で帰らぬ人となった兵庫県出身の島田叡沖縄県知事をご存知でしょうか!

 彼の思いを「心の架け橋」として、沖縄県本土復帰の年、1972年に、両県知事が出席し、沖縄県・兵庫県友愛提携調印式が行われました。その後、友愛の精神にのっとり両県の相互交流が始まりました。

 これまで両県は、友愛キャンプなどを開催しましたが、今回の「障害者空手道親善サミットIN沖縄」は、未来への新たな一歩となることが期待されます。

 10月27日に、兵庫県から18名の障がい者空手家と11名の役員や補助の方々が沖縄空手会館に集い、県民の空手家数名と一緒に空手合同稽古と交流会を楽しんだ。

 

 

 合同稽古の前半では、今回のプロジェクトの提案者・空手道播磨師範の田中博之先生が、ウォーミングアップと基本稽古を指導した。

 後半のメインイベントでは、剛柔流の外間千博先生、少林流の具志川光彦先生が、1941年に長嶺将真先生や宮城長順先生により考案された「普及型I」と「普及型II」を指導した。

 合同稽古が終わって、フォーラム「障害者空手道の未来」が開催された。講話をする前に、兵庫県を代表して今在家氏が糸東流古流「アーナンコー」を披露した。氏は、18歳の時、「第1回全日本障害者空手道競技大会」で形、組手の両部門で優勝を果たしました。2016年オーストリアで開催された「第2回世界障がい者空手大会」に参加し、今年のマドリード大会にも出場した。

 

 

 その後、沖縄県を代表する古波蔵好明先生が模範演武を行った。

 視覚障害を持つ古波蔵氏は、1968年に、沖縄小林流空手道協会所属の宮城道場に入門して以来、同協会会長の宮城驍先生の下で沖縄空手の三大流派の一つである小林流を学んできました。武歴50年の古波蔵先生は、型「糸洲のパッサイ」を披露した。

 

 

 演武後、古波蔵先生の体験談と田中先生の講話が行われた。空手に支えられ今に至る古波蔵先生のコメントは、観客の心を動かしたでしょう。

 

 

 最後に懇親会が催され、両県の皆さんは楽しい雰囲気の中で一日を終えた。

 28日、兵庫県の皆さんは、観光を楽しんでから、国際通りの「空手の日」記念演武祭を見て帰りました。

 

 今回の催しができたのは、沖縄空手界の次の方々の協力があったおかげです。

 沖縄県空手道連合会事務局長を務める具志川先生、社会福祉法人わかば友の会「わかば保育園」の理事長で松林流空手家である垣花弘光先生、少林流の仲村幸雄先生、沖縄小林流大信館協会宜野湾支部道場の濱川あけみ先生へこの場を借りて厚く御礼申し上げます。